国東人特集 #2 池田文政さん

国東人特集、続いて第2回は、

池田文政さんです。



プロフィール

 名前:池田文政さん

 職業:神宮寺 住職


経歴

 小学校、中学校の先生方がとてもよかったこと、また、お寺にいて、勉強する時間があったことから、子供時代から勉強が好きだったという池田さん。小学校の時から、朝起きたら庭を掃除し、お経を読んだら朝ごはん、という生活を送っていたそうです。小学生の時から小坊主としてお葬式などに行っており、中学3年生のとき、得度式(住職の修行が始まる式)を迎えます。高校卒業後は広島の大学に進学し、教職の道へ。故郷である国東で務めたかったそうですが、帰れず、佐伯市の中学校で教職生活がスタート。その後、別府市、国東市、杵築市などで35年の教職生活を送ったのち、お父様が85歳のときに住職を引退されたのに伴って、池田文政さんが住職を継ぎました。教員も住職も、中身は違っても、人に教えたり、人と話したりできるのがやりがいだそうです。


現在の活動

「基本的には朝6時に起きて、お経をあげて、ご飯を食べて掃除をします。夕方6時に安らぎと、仕事をやめてごゆっくりお過ごしください、の意味を込めて鐘をつきます。住職以外の活動としては、民生委員と言って、お年寄りや一人暮らしの方を見守る仕事、保護司という更生の復帰を手助けする仕事、そして、退公連(退職公務員連盟の略)の事務局の3つの仕事をしています。3つ目の、退公連の仕事としては、公務員の退職者は国東だけで300人。その人たちの生活が安定するように、政府や議員にお願いをします。」


国東の好きな所

「自然がいっぱいで、山あり、海ありなところですね。静かで、セミの鳴き声だけじゃなくて、シカがその辺に出て、鳴いているのも聞こえます。それから、人が本当にやさしい。若い時から、檀家さんがとても親切にしてくださっていて、感謝の気持ちです。」

 ―国東で、おすすめの場所はありますか?

 「神宮寺ですね。高いところにあって、天気が良ければ海の向こうに愛媛県も見えるんです。奥ノ院も、神秘的です。お寺の中は涼しくて、夏はエアコンも扇風機もいらないですよ。冬は寒いけど(笑)。」


信念・座右の銘

「一隅を照らす」。これは、最澄の教えで、天台宗のモットーでもあります。自分のいる場所で、自分にできることを一生懸命やって、周りを照らしていこうという考え方です。


夢・今後の目標

「1300年に向けて力を尽くす」あと3年、平成30年で、六郷満山文化も1300年という、節目の年を迎えます。それに向けて力を尽くすことが、今の目標だそうです。


まとめ

 池田さんとの出会いは、私たちのゼミの合宿の時。ロングトレイルをしていた途中、雨が降り出して、いつもお世話になっている摩尼さんと一緒に雨宿りしていた場所まで迎えに来てくださいました。そして、車を持ってくるまでの間、神宮寺で雨宿りさせてもらいました。そのときに、お菓子やあたたかいお茶でおもてなしをしていただいただけでなく、池田さんの趣味だという、皿回しやクイズで楽しませてくださいました。そのあたたかさに、ゼミ生一同とても感動し、今回お話を聞かせていただくに至りました。今回も、ひとつひとつの質問にとても真摯に答えてくださいました。奥ノ院も見せて頂きましたが、とても素敵な場所でした。

文責:福岡那月



0コメント

  • 1000 / 1000